行政指導は処分性あり?法的根拠や行政指導指針、具体例をわかりやすく簡単に解説!【行政手続法】

この解説記事のまとめ
この解説記事では、行政指導について解説しています。行政書士試験の学習においては、行政法の行政手続法で登場する論点です。
行政書士試験ではほぼ毎年のように出題されており、試験合格を目指す以上、行政指導は対策必須となります。
行政指導は処分性のないアドバイスのようなもので、法的根拠がなくとも(つまり任意の協力で)実施できるのが特徴。また、行政は趣旨・内容・責任者を示す義務があり、特定の場合には条項・要件・理由が必要となるのも大事な暗記ポイントです。
しっかりと理解し、秘伝のぱんだ語呂も活用して確実に得点するようにしましょう!
ぱんパチ先生、行政指導がよく分からないよお泣
そんなのも分からんのか貴様。行政指導も理解できないようじゃ試験には合格できんぞ。マスターできるよう先生が指導してやる。行政指導だけに。
先生はもっとジョークを勉強したほうが良いと思います。
目次
ぱんだ塾がズバリ断言!行政書士試験における行政指導の重要度は?
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結論、行政指導はめちゃくちゃ重要!令和元年から令和6年度までの行政指導の出題率は、驚異の83.3%。なんと令和4年度を除き、毎年出題されている結果となりました。また、難易度は他の論点と比較してもそこまで高くなく、試験に合格する受験生ならまず落とさない部分です。暗記量はやや多いですが、全て確実に暗記するようにしましょう。
出題頻度
重要度
難易度
暗記の量
行政指導とは?わかりやすく簡単に解説
まずはじめに、そもそも行政指導とは何を意味しているのでしょうか。法律の勉強以前にも、単語自体は耳にしたことがある方が多いと思います。まずはその意味を、条文や具体例を用いて解説します。
行政指導は処分性なし!条文から読み解く行政指導の定義
行政手続法 第二条 六号によると、行政指導とは以下であると定められています。
| 行政手続法 第二条(定義) 六 行政機関がその任務又は所掌事務の範囲内において一定の行政目的を実現するため特定の者に一定の作為又は不作為を求める指導、勧告、助言その他の行為であって処分に該当しないものをいう。 |
つらつらと書かれてあって、初めて見た方は(ほぼジュゲムジュゲムゴコウノスリキレウンタラカンタラなんだが..)と思っているかもしれません笑。しかし、書かれてあることはそこまで難しいものではないため、落ち着いて一つ一つの単語をみていきましょう。
初学者を一撃で睡眠へと追いやる悪魔の呪文にみえるよ..。
単語の意味
任務又は所掌事務の範囲内:行政がその自部署内でさばける案件
特定の者:行政指導されるその者
作為又は不作為:やれ or やめろ
指導、勧告、助言その他の行為:アドバイス
処分に該当しないもの:処分性なし

上記画像をご覧ください。例えるなら、行政指導とは、レバ刺しを提供している居酒屋に、行政が「居酒屋さん、それやめてもらっても良いかなあ」とアドバイスするようなものなのです。
条文と比較してみると、「特定の者」とは「レバ刺しを提供している居酒屋」で、「不作為を求める」とは行政が「それやめろ」と伝えること、「指導、勧告、助言その他の行為」がアドバイスで、「処分に該当しないもの」とは、「不利益処分(ex.営業停止処分)とまではいかない」を意味します。
要は、行政指導は処分性なしのアドバイスなんだと押さえておきましょう。
ちなみに、「任務又は所掌事務の範囲内」とは、「その案件はその部署内でさばける範囲か?」という話じゃぞ。保健所の職員がレバ刺しの提供をやめろと行政指導に入ったときに、たまたまそのお店が建築基準法に違反していたことに気付いたとしても、その職員は食品課の人間なので、その違反には口出しできないということじゃ。
法的根拠が不要とは?行政指導は従わないこともできるってホント?
行政指導は処分性がなく、アドバイスのようなものだと説明しましたが、実はそもそも任意の協力によってのみ実現されるとされています。つまり、行政指導を受けそうな者は「いや、うちは大丈夫ですキリッ」と突っぱね、従わないことが可能ということです。

| 第三十二条(行政指導の一般原則) 行政指導にあっては、行政指導に携わる者は、いやしくも当該行政機関の任務又は所掌事務の範囲を逸脱してはならないこと及び行政指導の内容があくまでも相手方の任意の協力によってのみ実現されるものであることに留意しなければならない。 |
任意の協力とはつまり、行政は「法的根拠なしで行政指導を行うことができる」ということも意味しています。法的根拠なしとは、法律で「〇〇の場合は××できる」等と書かれていなくても、行政はそれを実施することができるということです。そのため、例えるなら、今この解説を書いている私(ぱんだ先生)が、今これを読んでいるあなたに「行政書士試験のアンケートに答えてもらっても良いですか?」と問いかけるのと同じような話であり、行政による行政指導には、特別な法律の規定は必要ありません。
なお、行政指導に従わなかったとしても、行政はその者に不利益な扱いをしてはならないと規定してあります。
行政指導の方式は?行政が従うべきルール
行政指導を行う際には、行政はいくつかの方式に従わなければなりません。その方式は行政手続法 第三十五条に規定されており、ここは行政書士試験でも頻出の暗記ポイントとなります。優先度高めに勉強するようにしましょう。
ここは試験でも重要なんだね、覚えなきゃ..。
キーワードに着目して暗記するのがコツじゃぞ
上記条文に規定があるように、行政指導は原則、「趣旨・内容・責任者」を相手方に示さなければならないとされています。つまり、「どんな趣旨で、どんな内容の行政指導を、〇〇さんの責任の元に実施します」というのを、行政指導の受けて側にしっかり伝える必要があるということです。
| 第三十五条(行政指導の方式) 2 行政指導に携わる者は、当該行政指導をする際に、行政機関が許認可等をする権限又は許認可等に基づく処分をする権限を行使し得る旨を示すときは、その相手方に対して、次に掲げる事項を示さなければならない。 一 当該権限を行使し得る根拠となる法令の条項 二 前号の条項に規定する要件 三 当該権限の行使が前号の要件に適合する理由 |
なお、例外として、「行政機関が許認可等をする権限又は許認可等に基づく処分をする権限を行使し得る旨を示すとき」は、「条項・要件・理由」も示さなければなりません。
原則の「趣旨・内容・責任者」と例外の「条項・要件・理由」が暗記ポイント?ウッ..暗記が大変だよお。
そんなときは『秘伝のぱんだ語呂』を使えば一発じゃ。効率よく暗記できる優れものじゃ!
秘伝のぱんだ語呂
行政指導は「上皇より席なし」
(じ:条項 ょ:要件 り:理由 せ:責任者 な:内容 し:趣旨)
| 第三十五条(行政指導の方式) 3 行政指導が口頭でされた場合において、その相手方から前二項に規定する事項を記載した書面の交付を求められたときは、当該行政指導に携わる者は、行政上特別の支障がない限り、これを交付しなければならない。 |
また、行政指導は原則として口頭で実施しますが、もし相手方から書面の交付を求められた際には、例外として書面を交付する必要があります。
行政指導指針とは?定める場合や義務について
行政指導指針とは、文字通り「行政指導の指針」であり、行政指導を行うにあたっての基本的な考え方や手続きの方針をあらかじめ定めた文書のことを意味します。この指針があることにより、行政による恣意的な行政指導を防ぎ、公平性・透明性の確保に繋がります。

| 第三十六条(複数の者を対象とする行政指導) 同一の行政目的を実現するため一定の条件に該当する複数の者に対し行政指導をしようとするときは、行政機関は、あらかじめ、事案に応じ、行政指導指針を定め、かつ、行政上特別の支障がない限り、これを公表しなければならない。 |
行政指導指針は、複数の者に実施する際に定め、また定めた際には公表しなければなりません。
この解説記事のまとめ
行政指導の解説は以上です。本試験でしっかり得点するには、まだまだ理解・暗記すべき箇所がたくさんあります。行政書士受験生向けの講座はこちらにてご案内しておりますので、是非ぜひ受講をご検討ください!
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